フィリップ・フック著「印象派はこうして世界を征服した」を読む

白水社から発行された掲題の本を読んだ。

著者フィリップ・フックは、オークション会社サザビーズや

クリスティーズでディレクターとして勤め、後に画商として

活躍した。そして彼はまた、推理小説の作家でもある。

この本は、普通の絵画に関する本とはかなり趣きを

異にしている。


<19世紀後半にフランスでおこった絵画の革新的な運動

である印象主義は、当初お膝元のフランスでは、ひとびとに

全く受け入れられなかった。最も早く、印象派の絵をうけいれたのは

新興国アメリカの富裕層だった。その後、ドイツ、ロシア、イギリス

などで、それぞれの国民性の違いから、受け入れ方にも違いがあったが

結局、どの国においても富裕層が「自らのステータスシンボル」として

印象派の絵を求めた。第2次大戦後は、著者が勤めたオークション会社

の存在、そしてやがて日本のバブルなどで、絵画が投資の対象にまで

なっていく。>


印象派が誕生してから、21世紀初頭まで、その間、印象派の絵が

どのように世界の人々に受け入れられてきたかを、述べたのが本書

の内容である。


この本を読んで、「新しいもの」が生まれる必然性みたいなもの

その時代背景があるということ、がしかし「新しいもの」をうけいれるには

時間がかかる、慣れも必要ということを感じた。

あらためて、ルノワールやモネの絵が、「あんなものは絵じゃない」と

当時の人から激しい批判を浴びたことが、現代においては「ウソ」の

ように思われる。


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